2022/12/31 09:39

2022年はコロナ過に追われ、2月24日からのウクライナ戦争と生活・食資源の輸入不足そして物価高で大変な一年でした。
これまでの嫌なことは脇に置き、新しい年は夢と希望を1月に託して始まる年になります。
昔から日本人は時間・季節の移ろいを時で区切るのではなく、農耕神と土地につながる神-先祖を敬い迎える大事な節目と考えていたようです。
「除夜の鐘」除夜とは大晦日の夜のことで除日とも言い、旧年を除くという特別な日です。
108回鐘を叩く意味は、人間の心身を悩ませる煩悩を取り除くというものです。「四苦八苦」
(4×9+8×9)を取り除くということでしょうか。
大晦日の夜から元旦にかけてお参りすることを「二年参り」と言い、年をまたぐので二年と呼びます。担当が居て、寝ないで歳神様を迎える神社やお寺があるそうです。それはまた年籠りとも言います。

1月 睦月(むつき) 家族が集まり睦み合う月であると言われます。
稲の実を初めて水に浸す月「実月(むつき)」から来ているという説もあります。
一月は全国各地で歳の始まりを祝う伝統行事が多く催されます。
「とんど祭り」をはじめとした正月の火祭りや、裸祭り、だるま市、福を呼ぶうそ替え神事等あります。
また世界でも、オーストリアのニューイヤーコンサートという全世界の国々と衛星中継される世界最大の催しもあり、またモーツアルトウイークも有名です。
コロンビアの黒と白のカーニバル、韓国の華川やまめ祭り、ハルビンの氷雪フェスティバルも有名です。

正月 元旦 元日
何気なく使う正月 元旦 元日ですが、それぞれに意味があるのです。
正月; 月が示すように一月全体を指します。
元旦; 旦は地平線から太陽が昇って来るという意味です。一月一日の朝のことです。
元日; その年の最初の日、即ち一月一日全体のことです。
今日では正月を三箇日や松の内(門松や正月飾りを飾っている期間)と考える人が多いようで、この松の内も関東では7日まで、関東地方では15日までと差があるようです。
正月といわれる期間は歳神様を迎えるためで、鏡餅は依り代として魂が宿るものと考えられていました。歳神様は、その家庭のご先祖も含まれます。
歳神様がいる期間を松の内といい、歳神様が家に寄り一年の幸せをもたらす力を与えてくれる期間です。
鏡開きは松の内が明けてからで、関東の松の内(一日から七日)の場合は1月11日、関西地方の松の内(一日から十五日)では20日に行われます。特殊な例で、京都地方では1月4日に鏡開きが行われます。
新年の夜に見る夢初夢は鎌倉時代には多くの庶民が初夢を意識しており、七福神や乗っている宝船の絵を枕の下に敷いて見る初夢の一富士二鷹三茄子の縁起は江戸時代の文献に載っています。
富士は「無事」「不死」、鷹は「高い」、茄子は「成す」にかけていると言われます。
その他に四扇五煙草六座頭(しせんごたばころくざとう)もあります。扇は末広がり、煙草は煙が「上へ昇る」、座頭は剃髪した琵琶法師のことで「毛が無い」を「怪我ない」に通じたと言います。
今年は、見た初夢を語呂合わせで今年の幸に置き換え、前向きに考えるのも良いかも知れません。
1月16日と7月16日は藪入りで、江戸時代に住み込みで働いていた奉公人が休暇をもらって親元に変える事が出来た日です。ちなみにこの日は閻魔大王の休日でもあるそうです。

二十四節気の大寒は1月20日(金)です。1月6日(金)から2月4日(土)の立春の前の日までを「寒(かん)」と言い、6日は「寒の入り」で大寒20日から暦の上で冬の寒さが一番厳しい季節となります。寒中見舞いはこの時期に出します。

新春一月を迎え、季節の変わり目の祝いの日「節日(せにち)」に振る舞う料理「御節供(おせちく)」が由来のおせち料理を食べながら、この一年の健康を「米麹甘酒あまま」と共に祈念してください。
一年の計は元旦にあります。「あまま」は元旦から一年を通したお友達です。