2022/12/16 15:55

甘酒に関する研究あれこれ


 

米麹甘酒は庶民の生活に根付き、
健康を意識する人々と共にその環を拡げています。

2011年の塩麴ブームでは、
麹の働きと健康への効果から関心が高まり、
麹食品や甘酒の市場規模が拡大したと言われています。

この麹ブームは一時的なものではなく、
ブーム後も普段の生活に根付いた食品だと思います。

米麹甘酒は栄養素が多く、
ブドウ糖、オリゴ糖、必須アミノ酸、ビタミンB群、食物繊維、
「こうじ菌、酵素などがあり、
整腸、腸活、胃健、疲労回復、免疫アップ、アレルギーや
高血圧の改善、肥満防止、血糖値の上昇緩和、薄毛対策、
ダイエットなど効果が期待されています。
米麹甘酒は効能効果がとても多いので、
いくつかピックアップしてご紹介しようと思います。


<肌について>

麹菌が産出する
環状ペプチド”デフェリフェリクリシン”による抗炎症、
美白作用のマイクロアレイ解析および皮膚バリア機能の解明」
2021年3月18日に日本農芸学会で出された
論文を見てみましょう。

そのままでは固い表現と複雑なデーターなので、
分かりやすく平易に説明しましょう。

麹菌が作り、
米麹に含まれる
ペプチド”デフェリフェリクリシン”が美白、
抗酸化、抗炎症といった
肌に関する機能を持っていることは
以前から知られていました。

皮膚の重要な役割は体の内側と
外側を分けるバリア機能にあります。
研究では皮膚の細胞の中にあるフィラグリンが欠損すると、
皮膚バリア機能を低下させ、
アトピー性皮膚炎を引き起こすことを実証。

フィラグリンは皮膚の細胞内で生産され、
皮膚の代謝に伴って分解され保湿因子として機能します。
フィラグリン産出を促すのがデフェリフェリクリシンです。
この機能に注目して化粧品原料として利用されています。

糖化による米麹甘酒を試したところ、
DPPH法の試験では糖化後2時間で
抗酸化活性が上昇することが確認され、
その後もわずかに上昇を確認できました。
抗酸化活性効果の報告です。

また、女子大生を被験者として米麹甘酒を6人に100g、
別の6人に200gを就寝前に4週間摂取させ、
摂取前、摂取後2週間、
そして4週間目に肌の状態や体組成を測定したところ、
肌の状態は両方とも腕、首の
キメが整う効果が確認できました。

飲む量では100g摂取群より
200g摂取群の方が肌の水分量が高く、
水分蒸散量が抑えられ(保湿効果)、
良好な状態になる傾向がみられたのです。

このことにより、米麹甘酒を継続的に飲むことで
美肌への効果が期待されることが報告されました。

このように米麹甘酒の研究は続けられ、
米麹甘酒を飲む人の健康を促しています。

最近でも新型コロナウイルスの増殖を阻止する
5ALA(5アミノプリン酸)が
米麹甘酒に多く含まれていることが知れ、
米麹甘酒の人気を支える事にもなっています。
米麹甘酒に対する興味・研究はこれからも続くでしょう。

先祖が格闘し、切り開いた英知が
醗酵技術の結果として今に残しています。

ご家族・ご家庭の健康や美容に
「米麹甘酒あまま」をぜひご堪能ください。