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2022/12/12 11:46
甘酒はユネスコ無形文化遺産
2013年、国際連合教育科学文化機関ユネスコの無形文化遺産に
「和食」が日本人の伝統的な食文化として登録されました。
1972年にエジプトのヌビア遺跡保存をきっかけに
世界遺産条約が取り決められ、
今日まで毎年登録が検討されています。
日本では法隆寺が最初で、その後は白川郷、知床と続きました。
今では世界で1000カ所以上が登録されています。
また、無形文化遺産の評価も始まり、
日本では2008年「能」登録されたのを始めとして
本年度は22番目の件数として「風流踊り」が登録されました。
ユネスコ無形文化遺産は、口承伝承、民族文化、伝統工芸技術、
伝統芸能、祭礼などが対象になります。
日本では「歌舞伎」「能」「和紙」などで、
京都祇園祭の「山鉾巡行」や「アイヌ古式舞踊」など
22の無形文化財が登録されています。
登録された「和食」も世界に名が知れたこともあり、
世界で「和食」ブームが起きました。
伝統的な「和食」として日本酒にも火が付き、
世界の人に好んで飲まれるようになりました。
もともと日本が「和食」を登録申請した理由の一つは、
高度成長以降外来食文化にさらされて西洋、
中国等の外国の食文化が進み、
日本「食」がなおざりになり「絶滅危機に瀕している」意識がありました。
登録には食がもたらす伝統、行事など、
それに関わる技術や知識が対象で、
寿司や京料理のような特定の対象は上げていません。
そのため、具体的な対象としての食文化を
2021年から実施されている日本の「国の登録無形文化財」として、
第一回目は伝統的酒造りが認定され、今年は京料理が認定されました。
この制度を利用して「沖縄料理」「加賀料理」、
ほかにも各地の独自な食材も一つ一つ登録無形文化財に
登録していきたいと新聞では紹介されていました。
食がもたらす伝統、それに関わる技術や文化は
日本では醤油や味噌に代表されますが、
伝統に裏付けされて京料理にも家庭料理にも生かされています。
それらは各家庭での生きた「無形文化遺産」でもあるのです。
国の出した和食の指針には4つの特徴があります。
①多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重
②健康的な食生活を支える栄養バランス
③自然の美しさや季節の移ろいの表現
西洋化した現代、ともすれば忘れがちになってしまいますが
昭和の時代の懐かしい、
テーブルを囲んでの団欒の風景が思い浮かびます。
②の説明では、「米、味噌汁、魚や野菜、山菜といった
おかずなどにより食事がバランスよく構成」されており
「動物性油脂を多用せず、長寿や肥満防止に寄与」
していたのが昭和の食事でした。
私たちの健康な食文化がそこにあると思います。
ところで、ユネスコの「無形文化遺産」から
日本の指針の「伝統的酒造り」では
「日本の伝統的なこうじ菌を使った酒造りの技術」と
「技術の担い手の杜氏、蔵人たちは伝統的に培われてきた手作業」で、
酒造りの過程の中で甘酒は生まれました。
庶民の「どぶろく」造りと同時に
「一夜酒」として無アルコールの甘酒が伝統的な技術から
「健康的な食生活を支える」ものとして認識されてきました。
日本にしかない麹菌でつくられた日本の食文化、
日本食としての日本酒、そして麹菌での米麹甘酒は
名実ともにユネスコ無形文化遺産なのです。
日本にしかないこうじ菌、そのこうじ菌でつくられる米麹甘酒は、
世界に知られる日本が誇る食文化です。
米麹で作られた「米麹甘酒あまま」を
皆様の家庭の健康の支えにご活用ください。