2022/06/21 13:51


今、世間は値上げ値上げの大波に覆われています。
お酒もそうです。酒好きの人にとって大変な時代に入りました。
5月にはキリンとアサヒが10月1日からのビールの値上げを発表し、サントリーやサッポロも後に続くようです。
ウクライナの戦争と資源の流通難などから各方面で影響が出ているのです。
ビールの原料となる大麦やトウモロコシの原材料の高騰や、生産・製品化にかかる電気代やアルミ、段ボールのコスト上昇も拍車をかけています。
そのためキリンではビールの他に酎ハイ、発泡酒、ウイスキーにまで値上げがあり、222商品に及んでいます。
キリンの値上げは2008年以来14年ぶりの値上げとなります。

現行のオープン価格のため、値上げするのはスーパーなどの卸価格ですが、多くの店頭では6~13%の値上げになると予測されます。
国内の米で製造されるお酒類に関しては未だ余裕があるようですが、生産にかかる費用値上げは他人事ではなくなりそうです。
お酒、ビールなどの商品は嗜好品のため、消費者としては売値に敏感にならざるを得ないので業界としては値上げはマイナス要因であり、お酒やビール愛好家としても家計の事を考えざるを得ません。
ただ、メーカーとしても来年の酒税の改正を考えて商品の値上げを機に来年度に向けた価格調整もあるのかもしれません。

この春のブログでも紹介したように2018年に酒税法が改正され、2020年に続き今度は来年度10月にビールでは70円から63.35円に酒税が安くなります。
また、お酒は38.5円から35円になりますが、発泡酒は37.8円だったものが来年度54円となり、ワインも31.5円が35円になります。
これは26年度までに酒類の分類と税率を変えるというもので、酒類の分類を大きく分けて4種類とし税率も2020年度2023年度と順に変えていきます。

あたらしい酒類の分類
① 発泡性酒類 ビール、発泡酒、その他の発泡酒類(第3のビールを含む)
② 醸造酒類 清酒(日本酒)、果実酒(ワイン、梅酒)、その他の醸造種類
③ 蒸留種類 焼酎、ウイスキー、ブランデイ等
④ 混成種類 合成清酒、みりん、リキュール他

このような国税局による酒税の改正は、安い酒税の底上げが目的となります。
その結果2023年10月までに、清酒が減税、ワインが増税となります。
そして2026年10月までには、ビールが減税、発泡酒、新ジャンル(第3のビール)、チューハイ、サワー、ワインが増税となります。
今回のビール等の酒類値上げは、ウクライナ戦争からの影響が大きいのですが、諸物価値上げの折、来年度そして2026年を見据えていることも頭に入れてください。
お酒、ビールは安くなる。その他ワインや発泡酒などは高止まりの中で推移することになるでしょう。
このようにお酒の世界の事を知ることで、味わうお酒・ビールの味わいも違ってくるかもしれません。

醗酵食品由来の「米麹甘酒あまま」は努力して値上げせず、ひたすら皆様の健康を考えていきます。