2022/04/12 15:45

「酒は百薬の長」とはよく耳にする言葉です。

これは中国の歴史書「漢書」の「食貨志下」に
『それ鹽(しお)は食肴(しょくこう)の将、酒は百薬の長、嘉會(かかい)の好なり。鐡(てつ)は田農の本』と書かれていることから来ています。
塩は食物の最も肝心なもの、酒は沢山の薬の中で最も優れたもので、めでたい集まりでたしなむことのできる良きものである。鉄は農耕の基である、ということを言っています。

2000年前からお酒のもつ効果を認めていたのです。
また「医学の父」と呼ばれる古代ギリシャのヒポクラテスも「ワインは最も有益な薬」とまで言っています。
お酒は古くから、麻薬や鎮静作用、ストレス解消に用いられてきましたし、食欲増進や栄養効果が認められてきました。
アルコール健康医学協会によると、元気な100歳以上の老人の6割が毎日適量のお酒を楽しんでいるとのことです。
過ぎたるは及ばざるがごとしで、適量が何事にも良いのかもしれません。実際、健康に良いと言ってサプリや薬を飲み過ぎても効果は倍増するわけではありません。

お酒やアルコールを「適量」飲む人は、全く飲まない人や飲み過ぎている人に比べて心臓病、肝硬変、糖尿病、癌などを発病するリスクが低いことが分かっています。
Uカーブ効果といわれる現象で、グラフでいうUカーブの下が「適量」に飲む人のリスク数で、全く飲まない人や飲み過ぎている人のリスク度はグラフでは上がっていきます。
1日10~20gのアルコールが「適量」で、「適量」だと心臓病やがんを招く高尿酸血症が減少していることが報告されています。
閉経後の女性に多く発病する骨粗鬆症に対し、カルフォルニアでの研究では飲酒によって女性ホルモンのアストロゲンが増え骨粗鬆症のリスクを低下させるという報告もあります。

また、アメリカの研究では、毎日1~2杯の飲酒は高齢者の推理力や学習力を高めることも報告されています。
認知機能テストにおいて、ほどほどの飲酒者の得点が終生禁酒者よりも高かったといいますし、オランダの研究でアルツハイマー型認知症の発病リスクが「適量」の飲酒で40%低下し、老人性認知症は全体で70%低下したことが報告されています。
適量飲酒が高齢者の脳の活性化に役立っているのです。

この「★適量」は、日本酒では1合、アルコール度数5%のビールでは500ml1本ほど。

日本の研究グループによって、日本酒の中に老化・認知症の予防に役立つペプチドがあることが報告されています。
記憶力が向上し、健忘症を予防する効果があるとされています。

「酒は百薬の長」は、人類の経験の結果の報告です。しかも2000年前の教訓です。
ただし、「適量」のお酒であることをお忘れなく。
日本酒の効用は醪にあります。
日本酒は、お米と米麹そして水で発酵したうえで酵母でアルコール化されます。
この栄養の元になる醪をそのまま頂くのがどぶろくと、そして米麹甘酒です。

「酒は百薬の長」、そこにあるのはお酒の醪、そしてそれを頂くアルコール化されていない米麹甘酒の効用を知ってもらいたいのです。
「米麹甘酒あまま」は「酒は百薬の長」の基です。ノンアルコールですので子供から老人まで飲むことができて、ご家族の健康の支えとなるものです。
これからも、ご家庭にいつも「米麹甘酒あまま」をお供えください。

※お酒に対する耐性は人それぞれです。自分に合った適量を飲むように心がけてください。
 お酒を飲めば体調が良くなるという事ではございませんので、必ず主治医の先生に相談するようにお願いいたします。