2022/02/28 18:05

甘酒には米麹甘酒と酒粕甘酒が紹介され、よく比較されます。

酒粕甘酒は日本酒を作る時に搾って出来た酒粕で作られたもので甘みがないため砂糖を加えて作られます。そのまま粕中には残ったアルコール分が含まれています。

米麹甘酒は日本酒を作る前工程、お米と米麹で発酵させるまでは同じなのですが、日本酒の酵母でアルコールを発酵させる前の「醪(もろみ)」の状態でアルコールはありません。
この発酵させた「醪」の様々な成分が甘酒の基です。

それでは米麹甘酒と酒粕甘酒では何が違うのでしょうか。

米麹甘酒と酒粕甘酒も共に栄養価が高いものです。
ビタミンB1や葉酸、パントテン酸などのビタミン類が豊富で必須アミノ酸9種類を含んでいます。どちらも腸内環境を整えてくれます。
酒粕は豚汁や味噌汁に加えた粕汁が有名です。酒粕の癖が好まれているのですが、米麹甘酒は豚汁や味噌に加えることで味がまろやかになります。
このような味の違いだけではなく、成分や役割に関して米麹甘酒と酒粕甘酒では何が違うのでしょうか。

その違いは酒粕では麹菌が死滅していることによります。体内に入っても成分が繁殖することがないのです。
米麹そして米麹甘酒は発酵飲料で、成分が生きたままなのです。
その上米麹甘酒にはブドウ糖が豊富に含まれているのでエネルギー補給に大切な事と、唯一脳に送られる栄養源としての実力を持ちます。
また葉酸が豊富で、ノンアルコールですので妊婦さんが安心して飲むことが出来ます。
酒粕甘酒には含まれていないビタミンEやビオタミンなどのビタミン群やマンガン、モリブデンなどのミネラルが含まれており、栄養の種類が豊富ということでは酒粕甘酒より多いので「飲む点滴」と言われる所以です。
ちなみに点滴にはブドウ糖が主成分ですが米麹甘酒はブドウ糖が豊富なのです。

酒粕は、粕としては搾る日本酒の四分の一の量になるのですが多くの酒造では使いきれず捨てられるか、牛馬の肥料に活用されているようです。
したがって安く市場に出回ることになります。酒粕甘酒が安い理由です。
安易に米麹甘酒と酒粕甘酒とを比較しても意味がないのですが、酒粕甘酒はカロリーが高いのと食物繊維が不溶性という特色の違いと、米麹甘酒ではやはり酒粕甘酒にはない多くの成分の違いによります。
また価格に関しても米麹で作る甘酒は手間がかかるので比較ができないのです。

このように違いは大きいのですが米麹甘酒の利点とその効用は、知っていただいてもらうことが大事だと思っています。
ブドウ糖。代謝を上げ活動のエネルギーとなります。豊富なブドウ糖です。
また、でんぷんを分解するアミラーゼや、タンパク質をアミノ酸に分解するプロテーゼなど100種類以上もの酵素が生成され「飲む点滴」と言われる所以でもあるのです。
オリゴ糖。ビヒィズス菌などの腸内善玉菌の働きを活性化させ、体の免疫機能を高めます。
ビタミンB群。炭水化物や糖質・脂質の分解を助け体調の調整、便秘、肌荒れの予防をします。
成分と効能を羅列してもきりがないのですが、醗酵製品としての麹菌の活躍での甘酒は米麹甘酒だけではなく、玄米甘酒、泡盛に使われる黒麹での黒麹甘酒、紅麹菌を使った紅麹甘酒など様々な甘酒が古来から人々の生活と健康を潤わしてきました。

今回改めて麹を使った甘酒の紹介をしたのですが、
今後ともその良さを理解していただいた上でこれからも米麹甘酒とのお付き合いを願いたいと思っています。
今後とも皆様のご家庭で、健康を支える「米麹甘酒あまま」とお付き合いください。