2021/07/01 10:30


夏です。特に今年の夏は猛暑になるとのことです

そんな中、普段なかなか会えない人やお世話になった方への健康や健勝を願う言葉掛けが暑中見舞いです。

もっとも、時候挨拶に時期があります。


暑中見舞いはいつから始まったのでしょうか。

その由来は江戸時代だといいます。

それまでは、お盆の里帰りに品物を持参して先祖の霊に捧げていたものを、江戸時代にはお世話になっている人への贈答の習慣となり、遠方には飛脚便を使って贈り物や書状を届けていました。

明治に入り郵便制度の発達に伴いこの贈答の習慣が簡素化され、挨拶状を習慣として大正期から「暑中見舞い」という型が出来上がります。

贈答の習慣は「お中元」として受け継がれていますが、「お中元」の時期を過ぎると「暑中見舞い」となります。


暑中見舞いの書状には注意が必要です。

基本的には「お見舞いの挨拶」「時候の挨拶から始まる主文」「結びの挨拶」「日付」とまります。

書き方は各種文例にも載っていますし、型を崩して気持ちの伝わる思いを書くのも現代風です。
時候の挨拶と相手の健康を気遣うことと、自分の仕事や近況なども書くと、自分の事や気持ちが伝わりやすいでしょう。

このことは、特に書状を含め書いて送ることが少なくなった現代では、反対に重宝されています。



それでは暑中見舞いや残暑見舞いは、どのような時に出すのでしょうか。

暑中見舞いは、暦の二十四節気の「小暑」「大暑」に相当するのが「暑中」で、これは「小暑」(77日ごろ)から立秋(87日ごろ)の前日までといわれますのでこの期間での書状です。

残暑見舞いは、秋になっても残る暑さを「残暑」といい、立秋以降は「処暑」の侯で823日から97日頃までとなります。

この時気を付けるのは、日付けなどでは「晩夏」「立秋」「葉月」を使います。

年配の方では、事項を頭に入れている方も多いので気を付けましょう。反対に時候を知っているということで感心されるかもしれません。

喪中の方にも出すことが出来ます。四十九日以降という決まりはあります。


あなたが書状を受け取ったら返事を書くのが礼儀です。

現代では電話やインターネットで気軽に対話できそうですが、手紙や書状は後まで残りますし、送る人の気持ちが後まで残ります。

実は、これが大事な事なのです。

暑中見舞いが現代まで続いている事の意味なのかも知れません。

 

冷やした米麹甘酒あままを片手に、そんな暑中見舞いを書いてみて下さい。

書状の中で、健康のためにあままのおすすめも、相手の健康を願う気持ちが伝わると思います。