2021/06/23 18:29

江戸時代の事です。

江戸に働きに出されたお玉は故郷が恋しくなりある日密かに雇われた家を抜け出し帰路に就いたのです。

旅手形もないので関所を避け山路に入ったのですが、関所破りということで獄門に掛けられ命を落とします。

お玉のはかない命を刻む池が箱根にあります。お玉が池と呼ばれています。


箱根の山は天下の険と言われるように、旅人にとっては厳しい道のりです。

旅人の喉を潤す甘酒茶屋が幾件も軒を並べて商いをしていましたが、それはお玉が池のすぐそばにあります。

悲しい運命のお玉が、旅人の無事を祈るかのように甘酒に思いをゆだねているかのようです。

その甘酒茶屋も、長い歴史を経て現在では一軒となってしまいました。今日では、箱根の人気スボットにです。

足柄郡箱根町にある甘酒茶屋ですが、米麹で仕込んだ甘酒と地元産のうるち米を杵でついた餅を炭火で焼く力餅が人気です。

13三代目となる主人は、旅人が立ち寄って安堵する姿に、甘酒が必要とされる嬉しさで現在までやっているということです。

甘酒を楽しみに通う旅常連も多いといいます。

歴史の古い甘酒ですが、甘酒に憩いを求める人は多いようです。


憩いの里を営業しているケアホームでは、「温かい甘酒が飲みたい。」という老人の声をうけて館内に甘酒茶屋を開いたそうです。

海外に暮らしている日本人には、味噌汁、醤油、漬物すなわち発酵食品が必須だといわれます。

「味噌汁を飲むとホッとする。」「漬物で食事がすすむ。」、そして日本酒と甘酒です。

発酵食品と一緒に暮らしている私たちにとって、食べて飲んで憩えるのは、ほっとする心と体の安心感が憩いの素なのかもしれません。

発酵食品の米麹甘酒にはビタミンB群が豊富で、抗酸化作用も高く美容効果もあり、含まれるブドウ糖は効率よくエネルギー源として吸収され、腸では腸内細菌のはたらきを活発化させ抵抗力を高めます。

疲れを取り体を休める効果が、安心をともなう憩いに繋がるのでしょう。

日本全国、実力のあるシェフには必ずといってよいほど発酵を利用したレシピ・メニューが置いてあります。

各地で甘酒が頑張って、人々の喉に潤いと安らぎを提供しています。


東京にはその町の由来で甘酒横丁があったり、兵庫県たつの市では100年以上経つ麹室で天然味噌や甘酒を作っています。

新潟県魚沼市では古民家で甘酒シェイクを出すお店がありますし、南魚沼市の旅館ではやすらぎの宿としてカウンター近くに暖炉を囲い甘酒が振る舞われ、旅人に憩いの場を提供しています。

発酵食品と米麹甘酒そして憩いは私たちの生活の中に安心を与えてくれます。


最後に、酵素を使った発酵浴も憩いと潤いになる話を紹介します。

これは発酵した米ぬかや米ぬかに昆布を発酵させたもので、発酵浴としてぬかづけにする酵素風呂屋や自家風呂に注ぐ液状のものもあり、市販されています。

 

健康は毎日の生活の中にあります。米麹あままは毎日の健康と憩いに貢献します。