2021/03/19 12:34


日本人で日本酒の好きな人は多くいらっしゃいます。

ただ、食事でもそうですが、自分が食べているものがどのように作られているかに関心をもっている人は皆無です。

せいぜい大雑把な材料が頭にあるだけで、どのように作られているかまでは関心がないようです。それは、家庭ではお母さんが作ったものをいわれるまま口にしてきた習慣でしょうか。どのように美味しく食べるかまでは、関心がない食事の仕方でした。


日本酒もそうではないでしょうか。

酔えるから、安く飲めるから飲んでいるので、味や美味しく作る工程なんか関心がない人がほとんどではないでしょうか。

これは大げさな言い方ですが、あなたは大事な人生を無為に過ごしていませんか。

大事な時間と、食事、そして楽しみになぜ関心がないのでしょうか。



実は、日本酒は複雑な工程と職人の汗の上で作られた、歴史的な美術品に匹敵する芸術品なのです。

舌を潤し、喉ごしに堪えるお酒造りは、飲む人の意識とは関係なく造られてはいますが、本当に美味しく楽しく飲んでいただくためには、その工程も知ってもらうことから始まるのです。

それは、料理を美味しく味わうために、素材とつくりを知ることで舌が喜ぶ食事の醍醐味を味わうことに尽きることに繋がります。

時間を楽しむ、それは大事な食事そしてお酒にも言えることです。

お酒の好きな日本の人に、大事な時間とお酒を飲む楽しみを深めてもらうために、おおよそであれその工程を紹介したいと思います。

それはこのブログを読む人を専門家にするためではなく、たとえ蘊蓄としても他人に話をすることで、日本酒に対する愛着と理解を深めていただきたいと願うからです。

そこには、長い人類の蓄積してきた技術と文化で作られた歴史の結果、今日私たちがその恩恵を受けていることを感謝することで、味わうことのできる真の味わいだと思うからです。

それでは、日本酒がどのように造られるかを案内していきます。

日本酒は「一麹、二、三造」と言われます。

(こうじ)は麹造り、酛(もと)は酒母造り、造(つくり)は醪(もろみ)の仕込みです。

 

(1)  麹造りは原料処理です。①精米②洗米③蒸米④麹造りからなります

(2)  ⑤酛造りは酒母を造ります。アルコール造りが始まります。

(3)  ⑥醪づくり、お酒の仕込みです。
それが終わると

⑦搾りが始まります。酒と粕に分けます。搾ったばかりのお酒は米のとぎ汁のような色をしています。

⑧ろ過、火入れ。ろ過では色を吸着させ雑味を取り、火入れで品質劣化を防ぎます。

⑨貯蔵、瓶詰め。

以上がお酒を造る工程です。

次回にその工程を案内します。