2020/09/10 17:03



東アジアで流布している発酵文化ですが、この発酵にはカビが関わっていると言うと驚く人も多いようです。

醸造に関わっているカビ=微生物は主に麹菌、酵母菌、乳酸菌ですが、麹菌は糸状菌というカビ=微生物の仲間です。

実は、発酵も腐敗もメカニズムは同じで、人間にとって有益なものは発酵、有害なものは腐敗と呼ばれます。


微生物の研究は近代に始まったもので、そこから麹の研究・開発も進み、おいしいお酒も造られています。

だが、この見えない微生物を相手に、私たちの先祖は何百年に渡り発酵技術に磨きをかけてきました。


「ワインの腐敗の原因を調べてほしい。」

発酵に関する研究は近代に入ってからで、微生物の存在は17世紀に顕微鏡が発明されたことで明らかになり、19世紀になってフランスのパスツールによって微生物による発酵がワインやビールを造る事を突き止めたのです。

近代細菌学の開祖と言われるパスツールですが、研究のきっかけはワイン業者から「ワインの腐敗の原因を調べてほしい。」という依頼からです。この依頼からアルコール発酵は酵母の働きにある事が発見されたのです!

パスツールの業績は、ワクチンの開発という偉業と共に、細菌から作られたペニシリンの開発へとつながります。


ワインはブドウの糖分(グルコース)、ビールは麦芽の糖分(マルトース)を原料として酵母がアルコール発酵したものです。

日本酒は米のデンプンからの糖分(グルコース)を原料とするのですが、実は日本酒の原料の米には糖分は含まれていません。

そのためデンプンを糖化させるのに必要なのが麹菌というわけなんです!


要するに

アルコールを作る酵母→酵母が発酵するためには米の糖化が必要→米の糖化には麹菌が必要

★米を糖化するために麹を足して、作られたのが栄養分満点の米麹なんですね。

やっとたどり着きましたが💦

これが、かやま酒蔵の`あまま`を造る米麹というわけなんです!


先祖たちが営々として造り上げた発酵の歴史は、現代の私たちに健康を届ける贈り物だと思っています。

私たちは、甘酒を単に商品として、暑さしのぎのドリンクとして売りたいのではありません!

先祖から伝わった、命を守る伝統の贈り物として皆様へお届けできればと想っています。