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2020/08/10 18:13
甘酒の案内には、様々なレポートで栄養素に対応する効用を紹介しています。
甘酒にはブドウ糖、ビタミンB群(B1、B2、B6)、オリゴ糖、アミノ酸、葉酸、パントテン酸、タンパク質、食物繊維等々成分と効能・効用を上げるときりがありません。それぞれ美容や健康に欠かせないものばかりです。
どのホームページでも同じような紹介になっていますが、実際に甘酒で実験した結果を探していると、実験レポートを発見しました。
「甘酒業界の動向」という報告書に二点の実験の結果報告書かれていました。
一つは、甘酒と「プラセボ」(甘酒もしくは効果のある飲料と偽って)を一カ月飲み続けてもらった結果です。
甘酒を飲んだ人には「プラセボ」群の人々に比べ、「目の下のクマ」に改善が見られたというのです。
”さらに、「皮膚の表面温度」においても甘酒群でのみ飲用前に比べて、飲用後には表面温度の上昇が見られ、“老廃物排泄促進”などがクマの改善に関与した可能性が示された。酒粕と米 麹を使用した甘酒を継続的に飲用することで、 美容や健康に良い影響が期待できることが示 唆された。”
この時、髪のつや、朝のめざめの実験も同時に行っていますが、同じように効果があったそうです。
もう一つは、米麹・酒粕摂取による糞便中ムチン量の増加効果というものです。
ムチンとは、胃腸などなどの粘膜を覆っている粘液の主成分で上皮細胞を保護し、病原菌や毒素から細胞を守る役割があります。
”ここでは、酒粕と糖化した米麹を混合後、凍結乾燥して酒粕米麹混合乾燥物にした通常食の餌をBALB/cマウス(雄、 9 週齢)に与えて4週間飼育しました。飼育期間中、糞便を回収し、糞便中IgA およびムチン量を測定しました。摂取4週間後に剖検を行い、各種組織重量を測定するとともに、小腸下部組織から抽出したRNAを用いて、ムチン関連遺伝子を定量PCR法にて定量しました。「その結果、糞便ムチン量は通常食ベース、高脂肪食ベー ス共に酒粕米麹摂取群において有意に増加していた。また、小腸下部組織のムチン関連遺伝子発現解析の結果、酒粕米麹摂取群においてmuc3 mRNAの発現上昇が見られた。 甘酒の主要原料である酒粕と米麹を摂取することにより、ムチン関連遺伝子の発現上昇が見られ、糞便中ムチン量の有意な増加も見られた。酒粕および米麹を摂取することで、ムチン増加による腸管バリア機能向上の可能性が示された。”
客観的科学的な実験の上で甘酒の効能が実証されるのは、当たり前のようでいてうれしいものです。